高齢になると心配になるのが、骨が脆くなる「骨粗しょう症」です。
骨折や寝たきりの原因となる骨粗しょう症は、早めの発見と治療が重要なポイントとなります。
骨密度の検査方法や治療を理解しておき、健康な骨を維持する対策を心掛けましょう。
この記事では、骨粗しょう症の検査方法や治療方法について解説します。
骨密度検査のひとつ「DEXA法」についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
■骨粗しょう症とは
骨粗しょう症とは、骨量(骨の量)が減り、脆くなってしまう病気です。
骨粗しょう症になると、少しの衝撃でも骨折してしまう恐れがあります。
骨折した骨の治癒にも時間がかかるため、高齢の方が寝たきりになる原因にもなっています。
骨粗しょう症は加齢や女性ホルモンの低下、さまざまな病気などがきっかけで発症します。
特に閉経後の女性に多いため、女性は定期的な検査や予防、早期の治療開始を心掛けることが大切です。
寝たきりを防止し、いつまでも健康に生活するためにも、骨密度の検査や治療についてきちんと理解しておきましょう。
■骨粗しょう症の検査「DEXA法」
骨粗しょう症の早期発見や予防には、正確な検査と経過観察が重要です。
骨密度を正確に検査する方法として「DEXA法」があります。
DEXA法では、足の付け根と腰椎(背骨のうち腰の部分)の骨密度を正確に検査可能です。
少量のX線を利用し、体の負担を抑えながら骨密度を検査できます。
DEXA法は、日本骨粗鬆症学会が推奨している検査法であり、安心して検査を受けていただくことが可能です。
腰椎や足の付け根以外の骨密度が心配な場合も、レントゲンや血液検査によって検査できるため、骨密度が心配な方は整形外科で相談してみましょう。
■骨粗しょう症の治療法
骨粗しょう症の治療には主に「薬物療法」が用いられます。
また、薬物療法と並行し、食事や運動に注意することも大切です。
それぞれの治療について詳しくみていきましょう。
◎薬物療法
骨密度の低下を抑え、脆くなった骨を丈夫な骨に戻すためには、薬物療法が効果的です。
内服薬や注射など、さまざまな方法で薬物療法を行い、骨密度の改善を目指します。
骨粗しょう症の治療薬には、骨密度の低下を抑える薬や、カルシウムを補充する薬など、多くの種類があります。
体に合う治療薬や使用方法を選択できるため、持病や心配事がある場合は医師に相談してみましょう。
◎食事療法
骨を丈夫に保つ為には、食生活も重要なポイントになります。
偏った食事や、栄養の摂れない食事が習慣づいていると、治療効果が下がってしまう可能性もあります。
カルシウムやビタミンDなどの必須の栄養を摂取できるよう、食事内容を見直しましょう。
また、無理なダイエットを行っている方も骨密度が低くなります。
食事はきちんと摂るようにし、骨の健康にも気を付けるようにしましょう。
◎運動療法
骨は適度なストレスを与えることで丈夫に保てます。
歩いたり階段を昇り降りしたりなど、骨に体重のかかる運動を積極的に行うようにしましょう。
運動不足や肥満は骨を脆くしてしまう良くない生活習慣です。
また、筋肉が弱れば体を支えられなくなり、転倒して骨折する可能性も高くなります。
週3回以上は散歩や運動を行い、骨を丈夫に保つ習慣を身につけましょう。
■骨粗しょう症の治療中に気を付けること
骨粗しょう症の治療や予防の最中は、以下のようなことに気を付ける必要があります。
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日光を浴びる
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過度な飲酒は控える
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喫煙を控える
人の体は、紫外線を浴びると、体内でビタミンDを生成します。
ビタミンDはカルシウムを効率よく吸収するための重要な栄養素です。
晴れた日や曇りの日は外で運動しながら紫外線を浴び、骨を丈夫に保ちましょう。
また、過度なアルコール摂取や喫煙は骨密度の低下を招きます。
大量のアルコール摂取はカルシウムの吸収を妨げ、喫煙は骨を脆くする作用があるのです。
治療が必要な方、将来骨粗しょう症になりたくない方は、飲酒や喫煙にも気を付けましょう。
■骨粗しょう症は早めの検査と治療を心掛けましょう
骨粗しょう症は早めの発見と治療が大切であり、そのためには正確な検査を受けることも大切です。
骨密度検査を実施している整形外科を受診し、早いうちから予防していきましょう。
『ふくだ整形外科』では、DEXA法を使用した骨密度検査を実施しています。
薬物療法はもちろん、生活習慣へのアドバイスや、リハビリテーションによる運動で骨密度の維持をサポートすることも可能です。
骨密度が心配な方は、ぜひお気軽に『ふくだ整形外科』へご相談ください。