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手足のしびれを放置していませんか?受診の目安と診療科の選び方

手足のしびれを放置していませんか?受診の目安と診療科の選び方

手足のじんじんとしたしびれ、そのままにしていませんか


運転中やデスクワークの最中に、手足の先がじんじんする。疲れのせいだと思いたい一方で、脳や神経の病気ではと気になる方も少なくありません。この記事では、しびれの主な原因、早めの受診を検討したい兆候、そして整形外科と脳神経外科の選び分けを整理してお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • 突然・片側・他症状を伴うしびれは脳血管障害の可能性があり、早めの相談が望ましいとされます
  • 姿勢や動作で変化するしびれは首や腰、末梢神経が関わることが多く整形外科での評価が目安になります
  • 症状の経過をメモし、数日以上続く・繰り返すしびれは画像や診察での確認が判断に役立ちます

手足のしびれを引き起こす主な原因と注意したい症状の目安

手足のしびれを引き起こす主な原因と注意したい症状の目安

しびれと一口にいっても、感覚が鈍い・じんじんするといった感覚異常と、力が入りにくい運動麻痺は、医学的には分けて考えます。正座の後のように数分で消えるものと、数日以上続くものでは背景が異なるとされるため、まずは原因の全体像から押さえておきましょう1


早急な相談が望ましい脳血管障害のサインと特徴


脳梗塞や脳出血など脳血管障害によるしびれには、「突然」「片側」「他の症状を伴う」という特徴があると知られています1。右か左どちらかの手足に急に力が入らない、ろれつが回らない、言葉が出にくい、顔の片側が下がる、片目が見えにくい、強いめまいで立っていられない。こうした変化がその代表例とされます。片麻痺を伴う場合はとくに注意が必要です。


症状が一時的に軽くなることもありますが、和らいだからと様子を見るのではなく、発症時刻を控えたうえで速やかに救急外来や脳卒中に対応する医療機関へ連絡してください。時間の経過が治療の選択肢に関わるとされているため、迷ったときは相談を優先する判断が大切になります。


首や腰の異常・末梢神経障害によるしびれの特徴


一方、整形外科で扱うことが多いのは、神経の通り道が狭くなったり圧迫されたりして起こるしびれです。頸椎症や頚椎椎間板ヘルニアでは首から肩、腕、指先へ広がる感覚異常が出やすく、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症では、坐骨神経痛としてお尻から太もも裏、ふくらはぎ、足裏へ症状が及ぶことがあります。歩くと足がしびれ、少し休むと楽になる。そんな波のあるパターンもみられます。


手首で末梢神経が圧迫される手根管症候群は、中年以降の女性や妊娠中・産後の方にもみられ、親指から中指側の指先がしびれる、夜間や明け方に強く感じる、といった訴えが目立ちます。糖尿病性神経障害では、左右の足先から靴下をはいたような感覚の鈍さが少しずつ広がる傾向が報告されており、内科的な血糖管理と並行した評価が欠かせません。姿勢や動作でしびれの強さが変わるかどうかは、原因を推測する手がかりのひとつです。


何科に行くべき?整形外科と脳神経外科の選び方

何科に行くべき?整形外科と脳神経外科の選び方

受診先を決めかねているうちに時間が過ぎてしまう。これは多くの方が経験する悩みです。判断のよりどころは「症状の始まり方」と「一緒に出ている症状」の二点だと考えると、頭の中が整理しやすくなります1


急激な発症や意識・言語の違和感は脳神経外科へ


数分から数時間のうちに急に始まったしびれ、片側だけの脱力、言葉のもつれ、視野の異常、これまで経験したことのない激しい頭痛。こうした症状があるときは、脳神経外科や神経内科、状況によっては救急外来が相談先になります。自分で車を運転して向かうのは控え、家族に連絡するか救急要請を検討してください。急な発症と片側性、そして手足以外の症状の有無が、緊急性を考えるうえでの目安になります。


姿勢による変化や首・腰の痛みを伴う場合は整形外科へ


反対に、上を向いたとき、長く座っていたとき、重い物を持ったあとにしびれが強まる。首や肩、腰の痛みやこりが以前からある。左右どちらかの腕や脚に沿って帯状に広がる。そんな特徴があるときは、整形外科での評価が向いていると考えられます。冷えたときや同じ姿勢が続いたとき、負荷のかかる場面で感じやすいという方も、生活場面と症状の関係を含めてご相談いただけます。


原因を確認するために実施される主な検査の流れ


整形外科ではまず問診と神経学的診察を行い、感覚の左右差、筋力、反射などを確認します。続いて骨や関節の状態をみるレントゲン、神経や腱の様子をリアルタイムに観察できる超音波検査、必要に応じてMRIや神経伝導速度検査、血液検査などを組み合わせ、原因を絞り込んでいきます。骨の要因が疑われるときには骨密度測定(DEXA)も選択肢のひとつです。


当院では超音波診断装置や骨密度測定装置(DEXA)を備え、診察の場で状態を確認しながら説明を進めています。また当院は診療担当規則に則り明細書を無償で交付しており、どの検査にどれだけ費用がかかったかをご確認いただけます。健康保険を使う場合の窓口負担は原則1〜3割。初診時は保険証やマイナンバーカード、服用中のお薬手帳をお持ちいただくと確認がスムーズです。


しびれを感じたときに控えたい行動と受診前の準備


受診までの過ごし方も、その後の診察を助けてくれます。やみくもに対処するより、控えたいことと準備できることを分けて考えてみましょう1


自己判断による強いマッサージや無理な運動の注意点


しびれる部位を強く揉む、痛みを我慢して反らせたりねじったりする。神経が圧迫されている状態では、こうした動きが負担を増やす可能性があります。首を勢いよく回す、ぶら下がる、押圧の強い施術を繰り返すといった対応も、原因がはっきりしない段階では控えておくほうが無理がありません。急に発症して麻痺が疑われる場面で患部を強く温めるのも、控えたい行動にあたります。


加齢による生理的な変化と、治療の対象となる状態。この二つをご自身だけで見分けるのには限界があります。「そのうち落ち着くだろう」と数週間過ごした結果、原因の確認が遅れることもあるため、数日以上続くしびれや、繰り返し出るしびれは一度画像や診察で確認しておくと判断しやすくなります。


診察をスムーズに進めるための症状メモの活用法


限られた診察時間を有効に使うために、次の項目をスマートフォンのメモにまとめておくと役立ちます。


  • いつから:始まった時期と、突然か徐々にかの区別
  • どこが:右手の親指側、左足の裏など、できるだけ細かく
  • どんなとき:運転中、上を向いたとき、朝方、冷えたときなど
  • どのくらい:数分で消えるのか、一日中続くのか
  • 他の症状:力の入りにくさ、首や腰の痛み、歩きにくさ、ふらつき
  • 背景情報:糖尿病などの持病、服用中の薬、過去の外傷や手術

しびれる範囲を、鏡を見ながら体に沿って指でたどっておくのもおすすめです。神経のどの領域に一致するかを医師が把握しやすくなります。当院は院長が一人ひとりの生活背景をうかがいながら説明を行う方針をとっていますので、仕事や介護の状況も含め、遠慮なくお話しください。熊本市東区に隣接する益城町で、手足のしびれについてのご相談をお受けしています。


よくある質問


Q. しびれは何日続いたら病院に行ったほうがよいですか?

A. 一つの目安として、正座の後のように数分で消えるものではなく、数日以上続く、あるいは何度も繰り返す場合は、一度診察を受けることをおすすめします。突然始まった場合や力が入りにくい感覚を伴う場合は、日数を待たずにご相談ください。


Q. 足のしびれがどれくらい続いたら受診を考えるべきでしょうか?

A. 歩くと足がしびれて休むと軽くなる、片脚だけに帯状の症状が広がる、足先の感覚が鈍くなってきた。こうした変化があるときは、期間の長短にかかわらず整形外科での評価をご検討いただきたい状況です。


Q. 注意したいしびれの見分け方を簡単に教えてください。

A. 「突然始まった」「体の片側だけ」「言葉や顔、視野の変化を伴う」「力が入りにくい」。この四点が当てはまるほど緊急性が高いと考えられています。一方、姿勢や動作で強さが変わる場合は、首や腰、末梢神経が関わっている可能性があります。


Q. ギランバレー症候群の初期症状はどのようなものですか?

A. 風邪や胃腸炎のあとに両足先の感覚異常や力の入りにくさが出て、数日から数週間で手や体幹側へ広がっていくパターンが知られています。左右対称に進む脱力が特徴とされ、疑われる場合は神経内科での精査が必要になります。


Q. 検査は痛みや時間の負担が大きいですか?

A. レントゲンや超音波検査は短時間で終わり、体への負担も比較的少ない検査とされています。神経伝導速度検査では弱い電気刺激を用いるため違和感を伴うことがありますが、事前に流れをご説明いたしますので、気になる点はお尋ねください。


参考文献


1. 日本医師会. 疾病・健康に関する公開情報. https://www.med.or.jp/


福田朋博

医師


ふくだ整形外科

院長

福田朋博

▶ 監修者プロフィール

経歴
熊本県立熊本高等学校卒業
平成10年3月 帝京大学 医学部卒業
平成10年5月~平成11年3月 熊本大学医学部附属病院
平成11年4月~平成12年3月 宮崎県立延岡病院
平成12年4月~平成13年6月 熊本中央病院
平成13年7月~平成18年2月 公立玉名中央病院
平成18年3月~平成18年10月 福田外科胃腸科医院
平成18年11月 ふくだ整形外科開業
資格・所属学会
日本整形外科学会専門医(日本専門医機構)
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
日本整形外科学会認定スポーツ医
リウマチ財団登録医
日本AKA医学会専門医
身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由)
難病指定医