変形性膝関節症という言葉を知っていますか?
体重をかけると膝が痛い、歩くと膝がゴリゴリ鳴る、膝が大きく赤く腫れるなど…
膝関節に変形と痛みが出ている場合「変形性膝関節症」の可能性があります。
変形性膝関節症に悩み、整形外科を受診される方はたくさんいらっしゃいます。
膝の変形になるべく早めに気が付き、予防や治療を行うことが大切です。
この記事では、変形性膝関節症の原因や症状について解説します。
膝の痛みを取り除く「クーリーフ治療」についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症とは、膝の関節に変形や炎症が生じ、痛みや動きの制限が生じている状態を指します。
膝関節の間には「軟骨」が存在しており、膝の曲げ伸ばしをスムーズにしたり、体重がかかった時の衝撃を吸収したりしています。
この軟骨が加齢などにより擦り減り、骨同士がぶつかり合うようになると、徐々に関節が炎症を起こしたり、変形してしまったりするのです。
変形性関節症の中でも、膝関節の変形に悩まされている方は非常に多くいらっしゃいます。
一度減ってしまった軟骨は自然に戻すことができず、重度になると歩けなくなってしまう可能性もあるため、できる限り予防と早期発見することが望ましいです。
■変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症では、以下のような症状が出現する場合があります。
- 立ち上がったり歩いたりするのが困難になる
- 正座やしゃがみこみなど深く膝を曲げるのが困難になる
- 膝関節に強い痛みを感じる
- 膝関節が赤く腫れたり変形したりする
- 何もしてなくても膝が痛む など
変形性膝関節症になると、関節に炎症が生じ、強い痛みや熱っぽさを感じるようになります。
関節の隙間がなくなり、曲げ伸ばしの度に骨同士がぶつかるため、歩いたり階段を昇り降りしたりする度に痛みを感じるでしょう。
炎症が強くなると、体重を掛けたり曲げ伸ばしをしたりせずとも痛みを感じるようになってしまいます。
杖や車椅子に頼らないと歩けなくなる方や、寝たきりになってしまう方もいるため、悪化を防ぐよう早めの予防・治療を心掛けましょう。
■ 変形性膝関節症の原因とは?どんな人に多いの?
以下のような方は、変形性膝関節症を引き起こす危険性が高くなります。
- 女性
- 高齢の方
- 肥満体型の方
- 運動不足で筋力が低下している方
- 過去に膝のケガをしたことがある方
- 日常的に膝へ負担のかかる作業を行なっている方
膝関節の軟骨は加齢に伴い徐々に擦り減っていきます。
高齢になれば必ず発症するわけではありませんが、年齢が進むごとにリスクが高まることを覚えておきましょう。
なお、男性よりも女性の方が発症しやすいといわれています。
また、肥満体型の方は、歩いたり立ったりするだけでも膝に負担を掛けてしまい、軟骨が擦り減りやすくなります。
食生活や運動の習慣に気を付け、体型を維持することで発症を予防できるでしょう。
さらに、農作業をする方や、重いものを持つことが多い方は、膝関節に負担がかかり変形しやすくなります。
作業をする方は、膝関節を労わるためのトレーニングやケアを行うようにしましょう。
■変形性膝関節症の治療
変形性膝関節症の治療方法には以下があります。
- 薬物療法
- 物理療法
- 運動療法
- 装具療法
- 手術
炎症を抑える薬を関節内に注射したり、温熱療法や電気治療などの物理療法を実施したりして、膝の痛みを緩和します。
また、リハビリテーションにより膝周囲の筋力を強化し、関節へかかる負担を軽減することも治療として効果的です。
関節の変形が強く、動きが制限される場合には「装具療法」も実施します。
膝関節へのサポーター装着や、足底版(靴に傾斜をつけて脚の形を矯正するもの)を行なうことも可能です。
関節の状況が芳しくない場合には、手術によって関節そのものを入れ替える提案をすることもあります。
■変形性膝関節症に対する「クーリーフ治療」の効果とは?
注射やリハビリテーションだけではなかなか効果が出ない方や、手術に踏み切れない方も少なくありません。
そんな方に提案させていただくのが「クーリーフ治療」です。
この章では、クーリーフ治療の内容や治療の流れ、注意点を解説していきます。
(このあたりで早めにリンク設置、まとめでもリンク設置するとよいかと思います。)
◎クーリーフ治療とは

クーリーフ治療とは、変形性膝関節症で痛みを感じ取る「神経」へアプローチする治療法です。
痛みを知覚する神経を部分的に焼くことで、関節炎による痛みを取り除き、動かしたり体重をかけたりするのが楽になります。
膝関節の運動やその他の感覚に影響が出ないよう確認しつつ行い、痛みだけを取り除くため、関節を入れ替えたくない方や、すぐに痛みを取り除きたい方に向いている治療法となっています。
◎クーリーフ治療が対象となる患者様

こちらの図のように変形性膝関節症は、症状が軽い方であれば保存療法などで治療が可能です。しかし、症状が重度となる以下のような方にはクーリーフ治療がおすすめです。
- 変形性膝関節症と診断された患者様で、消炎鎮痛剤やヒアルロン酸注射などの効果がなかった方
- 持病や高齢なため、人工膝関節置換術等の体への負担が大きな手術に踏み切れない方
- 仕事や家庭の都合などで長期間の休みが取れない方
◎クーリーフ治療の流れ
クーリーフ治療は以下のような手順で実施します。
- 少量の麻酔でテストを行い、治療が有効か確認する
- 超音波を使用して神経の位置を確認する
- 神経の反応を確認しながら麻酔を注入する
- 高周波を使用し神経を焼く
- 安静にして痛みや副作用を確認後、帰宅する
クーリーフ治療は、効果や副作用の有無を確認しながら実施するため、安全に治療を行えます。
また、手術と違い、治療効果も早く現れるため、なるべく早く痛みを取り除きたい方にも有効です。
副作用やリスクについても、治療前に詳しく説明・確認のうえ実施するので、安心して受けていただけます。
◎クーリーフ治療の注意点
クーリーフ治療を受けた方は、当日に以下の点に注意しましょう。
- 痛みや腫れがある場合は冷やす
- 当日は運動やリハビリを控える
- 飲酒を控える
治療当日は、治療に伴う痛みや腫れが生じることもあります。
炎症に近い状態が起こる可能性があるため、飲酒や運動を避けるようにしましょう。
なお、治療当日の入浴は可能です。
また、クーリーフ治療を行っても、膝関節の変形自体が解決したわけではないことも覚えておきましょう。
治療効果を維持し、変形を悪化させないためにも、リハビリテーションや装具療法などを継続することが大切です。
■変形性膝関節症にお悩みの方はクーリーフ治療も検討しましょう
変形性膝関節症は、悪化すると日常生活に大きく影響が出る可能性があります。
歩くのはおろか、立ち上がるのも苦痛になる方もいるため、早めの予防と治療を心掛けましょう。
「ふくだ整形外科」では、一般的な治療方法に加え「クーリーフ治療」も提供しています。
なかなか膝の痛みが取れない方や、どうしても手術はしたくない方も、クーリーフ治療によって日常生活へ復帰することが可能です。
長引く膝の痛みにお悩みの方、クーリーフ治療に興味がある方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。