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膝の痛みと体重の関係|肥満が変形性膝関節症を悪化させる理由とは


膝の痛みや変形が起こる原因の1つに「肥満」があります。

体重の増加は変形性膝関節症を招き、日常生活に影響を及ぼしてしまう場合もあるのです。


この記事では、膝の痛みと体重の関係を解説します。

肥満が膝関節に与える影響や対策方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。


■体重の増加は膝関節に悪影響を及ぼす


体重の増加は膝関節の変形を招く原因となることがあります。

これは、体重が重いことで膝関節の負担が大きくなり、軟骨などの組織がダメージを受けるためです。


膝関節には「関節軟骨」と呼ばれる組織があり、歩くときや階段を上り下りするときにクッションの役割を果たしています。

体重が増加すると、歩くたびに関節軟骨に与える衝撃も大きくなり、劣化が進んでしまうのです。


関節軟骨は自力で再生できないため、徐々に擦り減っていき、最終的にはなくなって関節を保護できなくなります。

その結果、関節に炎症や変形が起こり、痛みを感じるようになってしまうのです。


■肥満が変形性膝関節症に与える影響


肥満であることは、変形性膝関節症の発症リスクを大きく高めてしまいます。


海外の研究では、BMI(身長と体重から表される肥満度)が30以上ある方は、平均的な体重の方と比べて、変形性膝関節症の発症リスクが6.8倍になると報告されています。


また、肥満であることは、変形性膝関節症の治療においても障害となる場合も少なくありません。

体重が重い方は変形性膝関節症の治療で手術が必要になる割合が多いうえ、手術後に合併症が起こる可能性も高まると言われています。


Obesity & osteoarthritis
Lauren K King, Lyn March, Ananthila Anandacoomarasamy


■体重増加から膝を保護する対策法


体重の増加から膝関節を保護するには、以下の方法があります。


  • 減量する

  • リハビリテーションを受ける


それぞれ詳しく見ていきましょう。


◎減量する

体重増加や肥満から膝関節を保護するには、減量が大きなポイントとなります。

体重が減少すると膝の痛みなどの症状が改善し、日常生活を送りやすくなるケースが多いです。


減量する場合は「生活習慣」や「食生活」が大きなポイントになります。

運動不足の方は毎日少しずつトレーニングを行う、食生活が乱れている方はバランスのよい食事を心がけるなど、肥満の原因に合った減量方法を取り入れることが重要です。


ただし、急激な減量や無理な食事制限は身体に負担をかけてしまう可能性もあります。

減量しようと運動しすぎた結果、膝関節に過剰な負担がかかり、変形性膝関節症が悪化してしまうケースもあります。


安全に効率よく減量を目指す場合は、医師や専門家の指導のもと、適切な運動方法と栄養指導を受けるとよいでしょう。


◎リハビリテーションを受ける

膝関節を保護する手段として、リハビリテーションも有効な場合があります。


特に「運動療法」では、膝関節周囲の筋力を鍛え、膝関節の負担を減らすことにつながります。理学療法士によるトレーニングや運動の管理によって、効果的に筋力を鍛えられるだけでなく、一人ひとりの状態に合わせた安全な運動が行えます。


また「物理療法」を行うことで、体重増加によって生じた膝の痛みをやわらげられる可能性もあります。


■膝に負担のかからない運動(ダイエット)


自分で減量を目指す場合、膝関節に負担のかからない運動を行うのが重要です。

膝関節に負担のかからない運動方法として、以下があります。


  • 大腿四頭筋のトレーニング

  • 有酸素運動


それぞれ詳しく見ていきましょう。


◎大腿四頭筋のトレーニング

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、膝関節の動きに関わる大きな筋肉であり、鍛えることで膝関節を支えることができます。

大腿四頭筋の安全なトレーニング方法は以下です。


  • 椅子に浅く腰掛ける

  • 片足をゆっくりと上げる

  • 上がりきったところで5秒キープする

  • ゆっくりと足をもどす

  • 10回を1セットとし、数セット繰り返す


この方法であれば、膝関節に体重をかけずにトレーニングを行えます。

運動の際は、大腿四頭筋の内側を意識しながら、膝をできるだけ伸ばし切ってキープするのがポイントです。


◎有酸素運動

有酸素運動は、呼吸をしながら身体を動かし続ける運動方法です。

筋力トレーニングよりも脂肪を燃焼しやすく、減量効果が期待できます。


減量を目指すために有酸素運動を行う場合、運動方法に注意が必要です。

ウォーキングやランニングは膝関節に体重がかかり、症状が悪化する可能性があります。

「プールで泳ぐ」「エアロバイクを漕ぐ」などの方法で、膝関節を保護しながら有酸素運動を行うのがおすすめです。


■膝の痛みを取り除くなら「クーリーフ治療」も選択肢の1つ


膝の痛みが強く、減量やリハビリテーションの効果が出るまで我慢できない方もいるでしょう。そのような場合には「クーリーフ治療」を行うのも選択肢の1つです。


クーリーフ治療は、高周波を使用して膝の神経にアプローチし、痛みを取り除く治療法です。

手術を行う必要がなく、治療も短時間で行えるため、気軽に痛みの改善を目指せます。


クーリーフ治療で痛みの治療を行いながら、時間をかけて減量やリハビリテーションを行い、膝関節の負担を減らすのもよいでしょう。


関連記事:変形性膝関節症=手術ではない! 手術をしない「クーリーフ治療」という選択肢


■体重増加から膝関節を保護するなら整形外科で相談しよう


体重増加や肥満は膝の変形や痛みの大きな原因の1つです。

膝の痛みを自覚している方、膝関節の変形が気になっている方は、減量やトレーニングを行い、膝関節を保護しましょう。


『ふくだ整形外科』では、変形性膝関節症に対する治療や、減量・トレーニングのサポートを行っています。

痛みが強く運動できない場合は『クーリーフ治療』の提案も行えるため、膝関節の悩みに対するさまざまなアプローチが可能です。


膝の痛みや変形に悩んでいる方は、ぜひお早めにご相談ください。


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